医療費控除の確定申告の方法を解説します。
この記事を読めば、自宅で確定申告書を作ることができ、郵送すれば確定申告は完了です。
サラリーマンのご家庭で、医療費控除(+ふるさと納税)のために確定申告する、というパターンでは、この内容で十分ですので、ご参考にどうぞ。
ステップ1:事前準備
まず、必要なものを準備しましょう。
医療費控除の確定申告のために準備するものは以下のとおりです。
- 医療費の領収証(1/1~12/31分)
- 平成30年分の源泉徴収票
- 銀行口座番号のわかるもの(確定申告する人の銀行口座)
- マイナンバーのわかるもの
- パソコン(WindowsもMacも可)
- プリンター(ない場合はコンビニでの印刷も可能)
ステップ2:医療費を集計する
医療費集計フォームに入力
まず、医療費集計フォーム に入力しましょう。
国税庁確定申告書等作成コーナー を開いてください。
医療費集計フォームは確定申告書等作成コーナーの左上にあります。
下部の「医療費集計フォームダウンロード(平成29年分以降用)」のボタンをクリックしましょう。
「開く」か「保存」でPC内のどこかに保存しておきましょう。(右側の上向きの矢印をクリックし「名前をつけて保存」がおすすめです。)
保存して開いた医療費集計フォームです。
※「開けません」などのエラーが発生する場合は、お使いのPCにExcelなどの計算ソフトがインストールされていません。
無料ソフトのLibreOfficeをインストールしてください。
医療費集計フォームの入力方法1(医療費)
では、たとえばこんな領収証があった場合の入力方法を考えていきます。
通院には電車を使い、交通費が300円かかりました。
まず、氏名を入力します。
病院・薬局などの名称を記入します。
全角20文字以内です。
正式名称が「医療法人社団〇〇会〇〇病院」であっても、正式に書く必要はなく、「〇〇病院」と略してしまって大丈夫だと国税庁の電話相談で言われました。
次の「医療費の区分」のところは、「診療・治療」「医薬品購入」などのセルにカーソルを置くと、右側に下向きの三角形(▽)でドロップダウンメニューが表示されます。
「該当する」をクリックします。
このように、セルの中に「該当する」が入ったらOKです!
※妊婦検診、分娩(出産)、1か月健診などは、すべてこの「診療・治療」でよいとのことでした。
次に、支払った医療費の額を入力します。今回は3200円ですね。
「補填される金額」はゼロです。ゼロをわざわざ記入しなくてもよいと国税庁の電話相談センターで言われました。
支払年月日は任意入力ですので、空欄でいいと思います。
表の上の「支払った医療費の金額」欄に、金額が自動的に表示されましたね。
これで病院の領収証分は完成です!
医療費集計フォームの入力方法2(交通費)
さて次は、交通費を入力します。
次の行に、同じく氏名を入力します。
「病院・薬局などの名称」には「JR」など、交通機関の名称を書きます。
駅名なんかを書く必要はないのですが、忘れそうであれば入力してもよいと思います。
「医療費の区分」では、「その他の医療費」で「該当する」を選択。
交通費の金額を入力します
これで交通費の分は完成です!
医療費集計フォームの入力方法3(出産費用)
では、次に出産費用の領収証の入力方法を考えていきます。
このような内容です。
出産育児一時金42万円を受け取りました。
氏名・病院名を入力するのは、他の医療費と同様です。
「医療費の区分」では、「診療・治療」に「該当する」を入力。
分娩費用は「診療・治療」にあたります。
「支払った医療費の金額」に「550,000」と入力します。
「左のうち、補填される金額」に「420,000」と入力
これで完成です。
「支払った医療費の金額」から事前に引いておくことが必要です。
・ガスリー検査(先天性代謝異常等検査)
・新生児聴覚スクリーニング検査
・個室料(差額ベッド代)※やむをえない場合を除く
・病衣・タオル・洗面具
詳しくはこちらの記事で紹介しています。
妊娠・出産で医療費控除の対象になるもの(まとめ)医療費集計フォームの入力方法4(出産育児一時金直接受取制度利用の場合)
では、出産費用を払ったが、出産育児一時金直接支払制度を利用したパターンではどうでしょうか。
直接支払制度により出産育児一時金42万円は健康保険から病院に直接支給されるので、退院時には差額の13万円のみを窓口で支払いました。
このように、出産育児一時金直接受取制度を採用している病院の場合の記入方法について国税庁の電話相談センター に問い合わせたところ、「支払額のみ書いてもよいが、いったん総額を書いて、出産育児一時金を差し引く形で書くほうが分かりやすいので良い」と言われました。
このように、「130,000円」と支払額だけ書くのがよさそうです。
医療費集計フォームの入力方法5(妊婦検診と病院で薬処方の場合)
病院で妊婦検診を受け、薬を同じ病院でもらった場合はどう記入するのでしょうか。
このような事例です。
病院窓口で妊婦検診費用と処方薬の費用をまとめて支払いました。
このような場合は、「診療・治療」と「医薬品購入」の両方で「該当する」を選択します。
医療費集計フォームの入力方法6(薬局で薬処方の場合)
同じように、病院で妊婦検診を受けて薬を処方された場合も、院外薬局で薬をもらった場合の記入方法は異なります。
院外薬局で薬をもらい、費用を払いました。
このような場合は、「病院・薬局などの名称」に薬局名を記入し、「医薬品購入」で「該当する」を選択します。
医療費集計フォームの入力方法7(ドラッグストアで市販薬購入の場合)
ドラッグストアで市販薬を購入した場合は、医療費集計フォームにどう入力するのでしょうか。
この場合は、「病院・薬局などの名称」にドラッグストア名を記入し、「医薬品購入」で「該当する」を選択します。
医療費集計フォーム完成
このようにして、すべての医療費が入力できたら医療費入力フォームは完成です。
名前をつけて分かりやすい場所に保存しておきましょう。
ステップ3確定申告書を作成する
医療費集計フォームが完成したら、確定申告書等作成コーナー に戻りましょう。
確定申告書の提出方法を選ぶ
「作成開始」をクリックしてください。
このような画面になります。
以下のうちどちらかを選ぶことになります。
- e-TAXで提出する
- 印刷して書面提出する
今回は「印刷して書面提出する」を選択しましょう。
もう一つのe-TAX(イータックス)とは、インターネット上で確定申告が完了する手続きです。
郵送料がかからず、還付(返金)がやや早いというメリットがあります。
毎年確定申告をする自営業の方にはとても便利だと思います。
ただ、e-TAXは以下のような点で手間がかかり、面倒です。
- マイナンバーカードの発行を受ける必要がある
- マイナンバーカードに電子証明書(公的個人認証サービス)を受ける必要がある
- ICカードリーダー(1000円程度)を準備する必要がある(アンドロイドスマホの一部で代用可能。詳しくは国税庁サイト )
書面提出の場合は、プリンターが必要になるのですが、これはあとからコンビニで印刷することもできます。
郵送の切手代がかかることを考えても、書面提出のほうがおすすめです。
e-TAX | 書面提出 | |
---|---|---|
提出方法 | インターネット | 郵送または持参 |
費用 | ICカードリーダー購入(1000円程度) | 郵送料92円(~500円程度) または税務署までの交通費 |
プリンタ | 不要 | 必要 |
PCの設定 | 必要 | 不要 |
マイナンバーカード | 必要(公的個人認証も要) | 不要 |
おすすめ度 | – | ★★ |
(さらに、H30年分確定申告から、スマホだけで処理が完結する方法も登場しました。こちらについては別の記事でご紹介します。)
確定申告の事前確認
「ご利用のための事前確認を行います」という画面になります。
右下の「利用規約に同意して次へ」というボタンをクリックします。
「作成する申告書等の選択」という画面になります。
「平成30年分の申告書等の作成」をクリックします。
メニューが表示されます。
左端の「所得税」をクリックします。
申告書の作成へ
「入力方法選択」の画面が表示されます。
左端の「給与・年金の方」の「作成開始」をクリックします。
源泉徴収票にのっていない収入(退職金をもらった場合、不動産の家賃収入がある場合、株の収入があり配当控除を受けたい場合、副業収入がある場合など)は、「左記以外の所得のある方」を選択してください。
わからない場合は、「左のボタン選択がお分かりにならない方」をクリックします。
「申告書の作成を始める前に」という画面が表示されます。
右下の「次へ」をクリックします。
「提出方法の選択等」という画面が表示されます。
「確定申告書を印刷して税務署へ提出」にあらかじめチェックが入った状態になっています。
生年月日を記入し、「入力終了(次へ)」をクリックします。
「所得の種類選択」という画面が表示されます。
「給与のみ」の右端にチェックを入れ、「入力終了(次へ)」をクリックします。
「給与所得の内容等選択」という画面が表示されます。
「給与の支払者(勤務先)は1か所のみである」にチェック
「年末調整済みである」にチェックを入れ、
「入力終了(次へ)」をクリックします。
「適用を受ける控除の選択」という画面が表示されます。
「医療費控除」にチェックを入れ、「入力終了(次へ)」をクリックします。
(ふるさと納税(=寄付金控除)などがある場合はそちらもチェックしてください。)
「給与所得の入力(1/3)」という画面が表示されます。
勤務先からもらった源泉徴収票を見ながら書き写していきます。
- 支払金額
- 所得控除の額の合計額
- 源泉徴収税額
この数字を書き写したら、「入力終了(次へ)」をクリックします。
「給与所得の入力(2/3)」という画面が表示されます。
同じく、源泉徴収票を見ながら書き写していきます。
- 16歳未満扶養親族の数
- 住宅借入金等特別控除の額
- 住宅借入金等特別控除の額の内訳
- 国民年金保険料の金額
もしどの欄にも記載がなければ、最後の「源泉徴収票の4から6の欄すべてに記載がない」にチェックを入れます。
「入力終了(次へ)」をクリックします。
「給与所得の入力(3/3)」という画面が表示されます。
源泉徴収票を見ながら、支払者(勤務先)の住所と名称を入力します。
「入力終了(次へ)」をクリックします。
「給与所得の入力内容確認」という画面が表示されます。
さきほど入力した内容に間違いがないか確認し、「入力終了(次へ)」をクリックします。
「収入・所得金額の入力」という画面が表示されますので、「入力終了(次へ)」をクリックします。
医療費控除の入力はカンタン!
さて、いよいよ医療費控除の入力になります!
「所得控除の入力」という画面が表示されます。
医療費控除の横の「入力する」ボタンをクリックします。
「適用する医療費控除の選択」という画面が表示されます。
「医療費控除を適用する」のボタンをクリックします。
※「セルフメディケーション税制」は、ドラッグストアで市販薬をたくさん買った場合の制度です。妊産婦さんは、普通の医療費控除を受けるほうがお得です。(市販薬の購入が非常に多いなど、ごく例外的な場合を除く。)細かく計算したい場合は「控除額を試算する」ボタンから計算してみてください。
「入力方法の選択(医療費控除)」という画面が表示されます。
「医療費集計フォームを読み込んで、明細書を作成する」を選択します。
すると、画面下に読み込み欄が表示されます。
「参照」をクリックします。
すると、PC内のドキュメントフォルダなどが開きます。
さきほど保存した医療費集計フォームをクリックで選択し(①)「開く」をクリックします(②)。
すると、入力欄に医療費集計フォームのファイル名が入ります。
この状態で、左下の「選択したファイルを読み込む」をクリックします。
「医療費集計フォーム読み込み結果」という画面が表示されます。
「次へ進む」をクリックします。
「医療費の入力」という画面が表示されます。
さきほど医療費集計フォームに入力した内容が読み込まれて表示されています。
これに追加する必要がなければ、右下の「次へ進む」をクリックします。
「計算結果の確認(医療費控除)」という画面が表示されます。
「次へ進む」をクリックします。
「所得控除の入力」という画面に戻ります。
右下の「入力終了(次へ)」というボタンをクリックします。
「計算結果の確認」という画面が表示され、還付される金額が計算されます。
「次へ」をクリックします。
「住民税等に関する事項の入力」という画面が表示されます。
出産後の方であれば、16才未満の扶養親族がいますので「あり」を選択。
「16才未満の扶養親族について入力する」というボタンをクリックします。
「16才未満の扶養親族に関する事項の入力」という画面が表示されます。
お子さんの氏名を入力します。
続柄は「子」を選択します。
生年月日を入力します。
内容が入力できたら、「入力終了(次へ)」をクリックします。
「住民税等に関する事項の入力」の画面に戻ってきました。
「別居の控除対象配偶者・控除対象扶養親族の有無」は「なし」を選択します。
「入力終了(次へ)」をクリックします。
「住所・氏名等入力(1/3)」という画面が表示されます。
「受け取り方法」の「選択してください」の右の下向きの矢印をクリックします。
このように三つの選択肢が表示されます。
- ゆうちょ銀行以外の銀行等への振込み
- ゆうちょ銀行への振込み
- ゆうちょ銀行の各店舗又は郵便局窓口での受取り
「ゆうちょ銀行以外の銀行への振り込み」か、「ゆうちょ銀行への振り込み」のどちらかを選択するのが楽だと思います。
(「ゆうちょ銀行の各店舗又は郵便局窓口での受け取り」では、郵便局に直接足を運ぶ必要があります。)
今回は「ゆうちょ銀行以外の銀行への振り込み」を選択しました。
ネット銀行の一部は国税還付金の受け取りに対応していません。
「住所・氏名等入力(2/3)」という画面が表示されます。
入力欄と入力する内容は以下の通りです。
- 金融機関名:銀行名を記入
- 本支店名:本店の場合は「本店」、支店の場合は支店名を記入
- 預金種別:「普通」を選択
- 口座番号:口座番号を記入
※確定申告する本人名義の口座であることが必要です。
「住所・氏名等入力(3/3)」という画面が表示されます。
入力欄と入力する内容は以下の通りです。
- 納税地:「住所」を選択
- 郵便番号:自宅郵便番号を入力し「郵便番号から住所入力」をクリック
- 丁目番地等:自動入力された住所のあとにつづけて自宅住所を入力
- 提出先税務署:入力不要(「郵便番号から住所入力」で自動入力されます)
- 提出年月日:税務署に持参/郵送する予定の日付(入力せず手書も可)
- 整理番号:入力不要
- 平成31年1月1日の住所:転居していない場合は「上記の住所と同じ」(転居の場合は転居前の住所を入力)
「入力終了(次へ)」をクリックします。
「マイナンバーの入力」という画面が表示されます。
マイナンバーが分かる場合は、入力します。
マイナンバー通知カードを紛失した場合は?
しかし、マイナンバー通知カードを紛失したなどの理由でマイナンバーが分からない場合もあると思います。
そのような場合は、市区町村役場で「マイナンバー記載入りの住民票」を取得すれば、確認することができます(1枚200円程度)。
ただ、マイナンバーの確定申告書への記載は「義務」とされているものの、記載しなくても罰則はなく、確定申告書を受理してもらえます。
国税庁ウェブサイトのマイナンバーに関するQAにはこのように書かれています。
【Q2-3-2】申告書等にマイナンバー(個人番号)・法人番号を記載していない場合、税務署等で受理されないのですか。
申告書等にマイナンバー(個人番号)・法人番号の記載がない場合でも受理することとしています(後略)
「記載がない場合、後日、税務署から連絡をさせていただく場合があります。」とありますが、これだけの理由で電話がかかってくるとはとても思えません。
現状としては「マイナンバーが分からないなら空欄でも問題は生じない」という取り扱いです。
万が一、連絡が来たら、住民票を取り寄せて郵送するということでいいのではないでしょうか。
「入力終了(次へ)」をクリックします。
「サイトからのメッセージ」というウィンドウが表示されます。
このように書かれていますね。
本人確認書類の詳細及び写しの添付方法については、確定申告書等とともに印刷される添付書類台紙で確認してください。
(申告者本人以外の扶養親族等の本人確認書類は不要です。)
「OK」をクリックします。
「確定申告書印刷」というページが表示されました。
「印刷する帳票の選択」の項目では、すべての項目にチェックが入っていると思います。
この状態で、「帳票表示・印刷」をクリックします。
ファイルについて「開く」「保存」などのボタンが表示されます。
「保存」の右の三角をクリックし、名前をつけてファイルを保存しておきましょう。
次は「開く」をクリックします。
確定申告書がPDFで表示されました。
これを印刷してください。
このように7枚になると思います。
捺印
個人印を捺印する箇所があります。
捺印欄はこちらの2枚にあります。
- 1枚目「平成XX年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告書A」
- 5枚目「平成XX年分の所得税及び復興特別所得税の確定申告書A(控)
- 源泉徴収票
- マイナンバーカードのコピー(またはマイナンバー通知カードのコピー)
- (マイナンバー通知カードのコピーを添付した場合は)身元確認書類(運転免許証等)の写し
- 」[/box]
捺印する印鑑は、普通の認印でかまいません。
シャチハタ印は不可です。
必要書類のノリ付け
次に、必要書類を糊付けします。
2枚目に「添付書類台紙」というのがありますね。
貼り付けるものはこちらです。
※マイナンバーを記入しなかった場合は、マイナンバーカード(マイナンバー通知カード)のコピーは貼り付け不要です。源泉徴収票と身元確認書類のみを貼り付けます。
これで提出書類は完成です!
確定申告書の提出
宛先(税務署の住所)の記入
7枚目に「提出書類等のご案内(この紙は提出不要です)」という書類があると思います。
右下に、提出税務署の住所が書いてありますので、切り取り線で切ります。
この紙をこのまま封筒に貼ると、住所を手書きする手間が省けます。
切り取ったあとの「提出書類等のご案内」自体は提出不要ですので、破棄してかまいません。
これで、確定申告書が出来上がりました!
確定申告書のうち、5枚目、6枚目の「控」とあるものを除き、封筒に入れます。
確定申告書の郵送方法
確定申告書の郵送方法は以下のいずれでも大丈夫です。
- 普通郵便(92円 ※26~50g定形郵便物)
- 簡易書留(普通郵便+310円)
- レターパックライト(360円)
どれで送るか迷われる方もいらっしゃるかもしれません。
個人的には、医療費控除の確定申告書類は届かなくても特に困ることはないので、一番安い、定型の普通郵便で出してしまってOKだと思います。
届かなくても、還付(=税金の返金)が遅れるだけですから。
確定申告書は、封筒の重さ込みで、おそらく30グラム前後になると思いますので、92円ですね。
「確定申告書届いたかどうかどうしても気になる」という方は、レターパックライト(360円)をおすすめします。
ただ、到着をどうしても確認したければ、税務署に電話で問い合わせることも可能です。
(到着の1週間後ぐらいには、システムに登録され、電話で照会可能な状態になります。)
また、受付から1か月程度で、税務署から「還付金のおしらせ」というハガキが届きます。
医療費控除は、遅れても罰則はなく、5年間申告可能なのですから、こんなところで無駄に切手代を使わず、万が一、2か月ぐらいしても還付金が返ってこなければ、税務署に問い合わせて対処する、という程度の気持ちでよいのではないかなあと思います。
税務署への持ち込みも可能(夜間受付も)
税務署がお近くにある場合には、確定申告書をわざわざ郵送せず、持ち込みすることも可能です。
税務署は、平日の午前8時30分から午後5時までが開庁時間です。
でも、わざわざ開いている時間に行く必要はありません。
夜間・休日用に「時間外収受箱」という郵便受けのようなポストがありますので、ここに投函することもできます。
開庁時間中に行くと、人が並んでいたり、受付で書類をペラペラとめくられてハラハラする場合がありますので、時間外収受箱がオススメです。
確定申告書の控えは必要?
さきほど印刷した確定申告書の5枚目、6枚目は「控」と透かし印刷されていると思います。
この控と返信用封筒を確定申告書に同封して税務署に送ると、収受印(受付日付が表示されたゴム印)を押して返送してくれます。
(「提出書類のご案内」に「控用の申告書に収受日付印が必要な方」という記載があります。)
これが必要かどうか迷われる方もおられるかもしれませんが、私は必要ないと思います。
収受印が押されても、「税務署に確定申告書類が届いた日付が確認できる」という以上の効果はありません。
「確定申告書の控えを見せてください」と誰かに言われる場面は、(自営業の方を除き)ほぼ想定できません。
なお、所得の証明が必要になる場面としては
・保育園の申込
・奨学金の申請
などが考えられます。
しかし、いずれの場面でも、確定申告書の控えでは正式な証明とならず、市区町村役場の発行する課税証明書(1枚250円程度)の提出を求められると思います。
そういうわけで、サラリーマンが確定申告する場合、確定申告書の控えをわざわざ税務署に送って、収受印を押してもらう必要はなく、自宅で保管しておけば十分だというのが私の考えです。
確定申告書を提出した後の手続き
以上の手順で作成した確定申告書を郵送すれば、確定申告は終了です!
数週間たつと税務署から「国税還付金振込通知書」というハガキが届き、指定した銀行に還付金が振り込まれます。
実際にやってみると、医療費控除の確定申告というのはそれほど難しいものではないと感じました。
還付金が1000円程度なのであれば、郵送料と手間を考えると、やらなくていいような気もしますが・・・。
2000円を超えるのであれば、ちょっとした宝くじに当たったような気持ちで、気軽に取り組んでみてはいかがでしょうか。
この記事をお読みいただき、分かりづらい点やご質問がもしありましたらお気軽にお問合せください。
医療費控除で戻ってくる金額の計算方法はこちらで公開しています。
医療費控除とは?いくら戻る?還付金額をカンタンに計算する方法医療費控除の対象となる妊娠・出産費用についてはこちらにまとめています。
妊娠・出産で医療費控除の対象になるもの(まとめ)
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