医療費控除で還付金を最大限ゲットするために、気を付けるべきことをまとめました。
もくじ
交通費もOK
公共交通機関で通院した場合は、交通費も医療費控除できます。
領収証は必要ありません。
国税庁HPにはこんなふうに書いてあります。
(注)通院費用については領収書のないものが多いのですが、家計簿などに記録するなどして実際にかかった費用について明確に説明できるようにしておいてください。
私が電話で問い合わせたときには「領収証の裏にメモ書きしてあればよい」と言われました。
実際に申告する際は、郵送・来署で提出の場合、「医療費控除の明細書」に記入するだけでよく、家計簿や領収証を見せる必要はありません。
記入例はこちら。
交通費は「その他の医療費」にチェックをして金額を記入します。
e-TAX(インターネットで自宅で申告)の場合は「医療費集計フォーム」というExcelに入力します。
Excelは確定申告書等作成コーナーの「医療費集計フォーム」からダウンロードできます。
なお、自家用車で通院した場合は、ガソリン代、駐車場代などは医療費控除の対象になりません。
妊婦健診費用、骨盤ベルト、一ヶ月健診費用もOK
出産費用、妊婦健診費用はもちろん、1か月健診費用、骨盤ベルトなどの費用も医療費控除できます。
詳しくはこちらのページにまとめています。
妊娠・出産で医療費控除の対象になるもの(まとめ)カゼ薬や目薬もOK
ドラッグストアで購入した、カゼ薬、目薬なども「医薬品」と書いてあるものはすべて医療費控除できます。
詳しくはこちらにまとめています。
>>「市販薬も医療費控除できる!」
10万円未満でも医療費控除できる場合がある
医療費控除は「10万円を超えたら」とよく言われますね。
けれど「その年の総所得金額等が200万円未満の人は、総所得金額等5%の金額」となります。
10万円未満でも医療費控除できる場合があるわけです。
こちらの記事の半ばにある表もご参照ください。
>>「医療費控除でいくら戻るか?還付金額をカンタンに計算する方法」
「総所得金額等」は、サラリーマンの場合は「給与所得控除後の金額」のこと。
「総所得金額等200万円」は、年収およそ310万円です。
なお、産休手当・育休手当・失業手当・児童手当は所得に含まれません。
出産に伴い退職された方や、産休・育休をとられた方はご注意ください。
家族の医療費は合算してOK
出産費用以外にも、夫が病院にかかった費用や、市販薬を買った費用はすべて合算してOKです。
正確には「生計を一にする配偶者その他の親族」の分であれば、まとめて医療費控除できます。
還付金額の多いほうで医療費控除する
共働きのご家庭の場合は、収入の高いほうで医療費控除したほうが得です。
妻名義の領収証でも、「夫の財布から支出した」と言えるなら、夫の側で医療費控除してOKだと、国税庁の電話相談センターで言われました。
ただし例外的に、収入の低いほうで医療費控除した方が得になる場合もあります。
目安としては、一方の収入が310万円未満の場合は、この逆転現象が起こる可能性があります。
- 夫側で医療費控除すると約17,750円の税負担減
- 妻側で医療費控除すると約26,625円の税負担減
こちらが共働き家庭の場合の医療費控除早見表です。
どちらで控除するほうが得になりそうかご確認用にお使いください。
※この早見表は、社会保険料を一律15%とした簡易的なものです。詳しくはこちらの方法での計算をおすすめします。
>>医療費控除でいくら戻るか?還付金額をカンタンに計算する方法
出産育児一時金は出産費用からのみ差し引く
出産育児一時金(42万円)は、出産費用から差し引きます。
出産費用が42万円未満だった場合、引ききれなかった余剰額の扱いが気になりますが、これは、他の医療費からは差し引かなくてよいことになっています。
国税庁の医療費控除の説明ページに「保険金などで補てんされる金額は、その給付の目的となった医療費の金額を限度として差し引きますので、引ききれない金額が生じた場合であっても他の医療費からは差し引きません。」とあるのがそういう意味です。
たとえばこんな場合に差がつきます。
一時金42万円-出産費用38万円=4万円
→余剰額余剰額4万円は妊婦健診費用12万円から差し引く必要なし
この人の医療費控除対象額は
12万円-10万円=2万円
帝王切開の保険金は出産費用からのみ差し引く
帝王切開などで医療保険から保険金が支払われ、トータルでプラスになった場合も、出産育児一時金の場合と同様です。
引ききれなかった差額を他の医療費から差し引く必要はありません。
住宅ローン控除していても医療費控除できる
住宅ローン控除していても、医療費控除すると得する場合があります。
所得税がゼロでも、住民税が限度額まで引かれていなければ、医療費控除で住民税が減額できるためです。
ちょっとしたコツで医療費控除の還付金が増える!
以上のようなことに気を付けていただくと、還付金がちょっと増えて、お得に医療費控除できますよ!
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