妊娠したらは医療保険は必要?~妊婦が損しない医療保険の入り方とは~

妊婦さんに医療保険は必要でしょうか?

ブログを通じて、とても多くの方にこのご質問をいただきました。

考えつくした結果、私はこのようにお答えしています。

管理人

「絶対に必要とは思いません」
「でも、貯金額や価値観によっては、入ったらよいかもしれません」

詳しくご説明してみたいと思います。

私が医療保険をやめた理由

私自身が妊娠中に受けた保険相談では、「医療保険には入らないんですか?」と何度も尋ねられました。

入ったほうがよい理由は

  • 年齢が上がると保険料も上がる
  • 帝王切開になるかもしれない

というものでした。

でも、実は私は結婚前後にそれまで契約していた医療保険を解約していたので、入る気はまったくありませんでした。

以前入っていたのは、掛金月額が3,000円程度で、入院日額8,000円程度の、よくあるタイプの医療保険でした。

私が医療保険をやめたのはこんな理由からでした。

理由1:高額療養費制度がある

入院で医療費がかかっても、健康保険には「高額療養費制度」があります。

高額療養費制度とは、1か月にかかった医療費の自己負担額が高額になった場合、一定額(一般的な収入の場合8万数千円)を超える金額が払い戻される仕組み。

正確な限度額はこちらです(69歳以下の場合)。

年収 1か月の上限額(世帯ごと)
年収約1,160万円~ 252,600円+(医療費-842,000)×1%
年収約770~約1,160万円 167,400円+(医療費-558,000)×1%
年収約370~約770万円 80,100円+(医療費-267,000)×1%
~年収約370万円 57,600円
住民税非課税 35,400円

※入院時の食費負担や差額ベッド代等は含みません。
※帝王切開の場合は、病院への支払全額ではなく、健康保険適用分のみが対象となります。(「帝王切開でかかったお金~出産費用の明細を公開~」参照)

理由2:貯金で持ちこたえられる

結婚した結果、「入院したら収入が途絶える」という状況ではなくなりました。

夫婦の貯金をあわせると、そこそこの金額になったため、急に数十万円の医療費を支出することになっても、すぐに生活に困ることはないと考えました。

理由3:医療保険に入っても費用の全額が支給されるわけではない

医療保険に入っても、支給されるのは「契約時に自分が決めた入院日額」に限定されます。
(1日5000円~8000円程度が一般的です。)

「かかった医療費分がもらえる」と誤解されていることが多いですが、そのような実費保障型医療保険はほとんどありません。

(実費保障型は、富士火災、ソニー損保、AIUなどでわずかに販売されていますが、保険料が割高な上、医療費支払額上限があったり、5年更新だったりして、あまり助けにはならない気がします。)

手術の場合は手術給付金が出ますが、これは「この手術では入院日額の5倍を支給する」などと保険会社が事前に決めているものです。

もらえる給付金が、実際にかかった医療費より少ないということも考えられますので「入れば安心」というものではありません。

理由4:入院期間は短期化している

入院が必要になった場合も、入院期間は短くなっています。

1999年(H11)の時点では平均入院日数は27.2日でしたが、平成28年には16.2日と、11日も短縮されています。

入院期間の統計グラフ
(グラフは厚労省「平成28年(2016)医療施設(動態)調査・病院報告の概況より)

女性に多い乳がんの手術の場合も、標準的な入院期間は10日。
(参照:名古屋大学乳腺・内分泌外科QA

もらえる入院給付金の額を考えると、医療保険ではなく貯金したほうがいいのでは?と思いました。

理由5:給付をもらうために手続が必要

また、実際に入院や手術で医療費を支払っても、保険会社が病院に直接払ってくれるわけではありません。

一度は自分で立て替えて、その後保険会社に請求することになります。

保険会社から用紙を取り寄せて、医師に診断書を書いてもらいます。(診断書は3000円程度。自腹です!)

診断書を出しても、必ず給付金がもらえるとは限りません。

「初診日はいつですか」など、あとからあとから質問が来て、結局、給付金が支払ってもらえなかった例もありました。
(私の身内が実際に体験したことです。)

私の結論は「医療保険はいらない」

こういった現状を知り、私は「医療保険はいらない」と考えて、自分の医療保険を解約しました。

月3000円ほどの金額を保険会社に支払うよりも、同じ額を貯金して、万が一に備えるほうが確実だと思ったためです。

医療保険はやっぱり必要なかった!

想定外の帝王切開!医療保険は必要だった?

医療保険解約の2年後に妊娠しました。

妊娠の経過も順調で、何の心配もしていなかったので、医療保険には加入しませんでした。

しかし、陣痛開始後、まさかの帝王切開に・・・!
(陣痛が強くなっているのに子宮口が広がらず、胎児心拍が落ちてきたためでした。よくある事例のようです。)

私は陣痛室で陣痛に苦しみながら、反省していました。

管理人

やっぱり医療保険に入っておけばよかった。失敗した。。。

ただ、退院時に支払明細をもらってびっくり。

帝王切開となってたのに、普通分娩で予定していた費用とほぼ同額だったんです。

帝王切開でかかったお金~出産費用の明細を公開~

どの病院で産んでも、普通分娩と帝王切開の額は、ほぼ変わらないようです。

医療保険に入っていたら給付が受けられたわけですが、「もともと出産のために準備したお金だったし、それ以上に儲けても仕方ないな」と感じました。

しかし、一度帝王切開をすると、第二子も原則として帝王切開になります。

私の場合、2年7か月後に第二子を帝王切開で出産しました。

もしかして、医療保険に入っていたほうがよかったのでしょうか?
計算してみました。

医療保険を続けていたらトクだった?

結婚時に解約した医療保険を続けていたら、私の場合どのぐらい給付がもらえたのでしょうか?

私が加入していたのはこんな医療保険でした。

  • 商品名:損保ジャパン(※)の医療保険「健康のお守り」
  • 月額保険料:3200円
  • 入院日額:8000円
  • 帝王切開:8万円(日額の10倍
※現在の社名は「損保ジャパン日本興亜ひまわり生命」

現在よく売れている医療保険(オリックス生命の「新CURE(キュア)」など)も、似たような内容だと思います。

この医療保険に加入しつづけていたら、以下のような計算になるはずでした。

支払保険料
加入期間:約5年=60か月(第二子出産後に解約すると仮定)
支払保険料総額:約19万2000円

そして、帝王切開では以下の金額が給付されたはずです。

帝王切開の給付金額
入院日額: 8000円×9日=72000円
手術給付金:8000円×10倍=80000円
—————————————
合計 152,000円

帝王切開2回:152,000×2=304,000円

支払保険料と給付額の関係はこのようになります。

支払保険料192,000円 < 給付額304,000

帝王切開1回だとモトがとれませんが、帝王切開2回なら払込保険料を上回り、10万円以上のプラスになりました。

というわけで、私の場合は、独身時代の医療保険を継続しておいたほうがお得だったという結果になりました。

ただしこれは、第一子、第二子の出産が近い(約2年半)というせいもありますね。

もし5年半後に第二子出産したのであれば、プラスマイナスゼロという結果でした。

妊娠中に医療保険に入ったらトクだった?

では、妊娠中に医療保険に入っていたらどうでしょう?

妊娠中に医療保険に加入しても、その回の出産は保障されないのが原則です。

ただ、わずかですが、その回の出産も保障される医療保険があります。

その中でも、掛金が割安なコープ共済の医療保険「たすけあい 女性コース」で考えてみます。

コープ共済の「たすけあい」女性コースに加入していた場合、以下のような保障が受けられるはずでした。

支払保険料
加入期間:3年=36か月(第二子出産後に解約すると仮定)
支払保険料総額:約10万8000円
※コープ共済では、年度末に決算をし、剰余金があれば割戻金として返金してもらえます。例年、掛金の20%前後の返金となっています。

そして、帝王切開では以下の金額が給付されたはずです。

帝王切開の給付金額
入院日額: 10,000円×9日=90,000円
手術給付金:60,000円(月掛金の6倍)
—————————————
合計 150,000円

帝王切開2回:150,000×2=300,000円

支払保険料と給付額の関係はこのようになります。

支払保険料10,8000円 < 給付額300,000

なんと私の場合、妊娠中にコープ共済に入っていたら、21万6000円もプラスになっていたんです!

トクだから医療保険に入る?

医療保険に入っていたらトクしたかも・・・そんな計算結果を見ると、心が動いてしまいます。

でも、よく考えてみましょう。

医療保険って、何のために入るんでしょう?

「思いがけず高い医療費がかかってしまい、経済的に苦しくならないため」ではないでしょうか。

だとすると、私の帝王切開は、自分で払える程度の金額だったのだから、医療保険は必要なかったんです。

もし妊娠してから医療保険に入ったとしても、帝王切開にならなかったら、保険料は掛け捨てなので、まったくのムダになります。

だいたい、医療保険の保険料からは、保険会社の人件費や儲けも差し引かれているのですから、全体として見ると損するに決まっています。

「トクすることを期待して医療保険に入る」という考え方はあまり合理的ではありません。

貯金が少ない場合は医療保険は役立つ

では、「妊婦さんに医療保険はいらない」と言い切ってしまっていいのでしょうか?

切迫早産での長期入院のことを考えると、そうも言いきれないかなというのが実情です。

妊婦さんの中には切迫流産・切迫早産・妊娠糖尿病などで長期入院する方がいらっしゃいます。

ブロ友さんの中に、妊娠中に5か月の管理入院を経て、そのまま出産になったという方がいらっしいました。

妊娠中に切迫などで入院する妊婦さんの割合について統計はないのですが、「5%程度ではないか」というのが助産師さん・看護師さんの意見です。
(産科勤務経験のある5名ほどに質問したところ、全員がそれぐらいだろうとおっしゃっていました。)

医療費に関しては、高額療養費制度がありますので、病院への支払は(通常は)月8万円台となります。

また、4か月目以降は、多数該当高額療養費という制度があり、負担はさらに軽くなります。(年収約770万円以下の場合44,400円が目安。)

ただ、長期入院でお給料が出なかったり、これをきっかけに退職することになったりすることも考えられます。

貯金が少ない場合には、8万円×数か月の支払をしたうえに、出産費用も支払うとなると、大打撃と感じられる場合もあると思います。

そのため、まとまった貯金(目安としては200万円ぐらい)がないご家庭の場合は、念のため医療保険に加入されるのもよいというのが現在の私の意見です。

そして、まとまった額の貯金ができしだい、医療保険は解約するのが良いと思います。

医療保険は価値観の問題

こうして考えていくと、医療保険に入るかどうかは、「必要かどうか」というより、価値観の問題なのかなと思います。

医療保険は一般には損する保険ですが、妊娠中に限って言えば、切迫や帝王切開で給付が受けられる可能性は、通常時よりかなり高いです。
切迫で長期入院して不安な中、「お金は大丈夫かな」と心配しなくてよいことにメリットを感じる方には、医療保険は意味があると思います。

また、「やっぱり医療保険に入っておけばよかった」と悔やむぐらいなら入ったほうがいい、という割り切り方もあると思います。

私の場合は「基本的に損する保険だし、いざとなったら貯金を切り崩せばいいから入らない」と判断しました。

結果としては、医療保険に入っておいたほうが得だったのですが、「あ~、残念(笑)」程度の感想で、あまり悔やんでいません。

ご自身がどちらのタイプかということだと思います。

加入時の注意点とお勧め医療保険

妊婦さんが医療保険に入る場合、気を付けてほしいことがあります。

それは、多くの医療保険は妊娠中に加入すると、「その回の妊娠に関する入院・手術には適用されない」ということ。

例外的に、その回の妊娠も保障の対象となる医療保険をこちらのページにまとめています。

妊娠中(妊婦さん)でも入れる医療保険はこの4つ!

このページでも書いているとおり、おすすめなのはコープ共済の医療保険「たすけあい 女性コース」です。

妊娠中に経済的に不安なのは「帝王切開などの手術」よりも「切迫などでの長期入院」です。

そう考えると、同じ保険料で入院日額(入院していると給付されるお金)が高く設定してあるもののほうが良いということになります。

コープ共済は、月額保険料2,000円に対し、入院日額8,000円と、他の保険より圧倒的に有利です。

コープ共済「たすけあい」

ご興味のある方は、生協に資料請求してみてください。

※コープ共済については、生協加入が必要です。
(全国どの生協でもOKだそうです。食材宅配をとる必要はありません)

※ネットでの保険申込も可能ですが、こちらから申し込むと、無料で食材サンプルがもらえます。

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